○世界の歴史
水力発電の世界初は、イギリス1878年(明治11年)で自宅の照明用の電力を得るために、水力による発電機設置が始まりです。その後、1881年(明治14年)エジソンが建設した水力発電所がナイアガラの滝近くに建設され、以後、水力発電は建設ラッシュを迎え、1889年(明治22年)にはアメリカ国内だけで200以上の水力発電所が稼働しました。
○日本の歴史
【明治~高度成長期における電気の安定・大量供給に向けて】
日本でも1888年(明治21年)以降、相次いで水力発電所が建設され当初は紡績所・鉱山などの自家用発電所で電力会社の営業用発電所として最初に建設されたのは、1891年(明治24年)運用を開始。その後、水力発電のピークの黒四ダム水力発電所時代から日本の電力事業は火力発電所が主流となり、1966年からは原子力発電などにより、水力発電の新規大型発電所建設は減少し水力技術者なども急激に減少しました。 (これを水力技術者の絶滅危惧種的現象と呼んでいます。)
【第1期変革・第2期変革(現在)】
しかし、時代は回り地球温暖化やCO2問題で再生可能エネルギーが急速に着目され世界的なFIT(電力固定価格買取制度)により、2011年に始まったFITで息を吹き返しだしますが、太陽光・風力など大型再生可能エネルギーが先行し、多くの投資者や事業者が我先にと競い莫大な資金が「業界」を作り砂糖に群がる蟻に例えられ?多くの投資が太陽光事業等に。・・・(その時小水力はまだ隅をチョロチョロ!) ところが、2017年頃より潮目が大きく変わります。当初の太陽光買取価格KW40円が徐々に下落し、現在は入札制度により発電規模により異なりますが10円前後まで下がりました。その時、急に砂糖を取り上げられ群がっていた(多くの投資家、事業会社)が後ろを振り向くと、買取価格(KW34円、29円)の変動していない「小水力発電」を発見、注目を浴び始めましたが! ところが、、ここで大きな問題が、絶滅危惧種の水力技術者が少なく、技術・時間・交渉など手間がかかり経験・知見がある人材が不足しています。・・・今から始まる、「小水力発電」は新たな注目分野として舞台の前に立たされ始めました。(現在)
【第3期変革:未来型・理想】
小水力発電・マイクロ・ピコ水力は、他の発電形式と大きく異なる点:小規模である事が優位となる地域、地産地消型の 恒久的(原材料が不要)な環境エネルギーであるという点です。